I先生<滋賀県医師養成修学資金/小児科>

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I先生<滋賀県医師養成修学資金/小児科>

滋賀県で働く魅力について教えてください。

私は滋賀県出身ですが、県外の大学に進学後に滋賀県から医学生修学資金の貸与を受けて、初期研修医から滋賀県に戻ってきました。他大学出身の私にも、大学の先生方は分け隔てなく接して下さり、他大学出身でのデメリットを感じたことは一度もありませんでした。アットホームな大学医局、都会からアクセスもよく、ほどよく田舎な土地柄など働きやすい環境が滋賀の魅力です。

現在の診療科に決めた理由をおしえてください。

医師を志した小学生の頃から、小児科の医師になりたいと思っていました。きっかけは、小児がんの子どもの闘病記録をテレビ番組で見た時に、何不自由なく過ごしていた日常が、当たり前ではなかったんだと気づかされたことでした。自身は病気とは無縁の子どもでしたが、将来は病気で苦しむ子ども達の助けになりたいと思い、医師を志しました。実際に小児科の医師になってみて、無力感を痛感することも多々ありますが、子どもたちの笑顔や日々成長していく姿に何事にも代えがたい、やりがいを感じています。

ご自身のキャリアプランと地域枠従事要件の兼ね合いで難しいと感じることはありましたか。

3年間の猶予期間を使って、医師を志すきっかけになった、こども病院で勤務したいという思いを実現しました。滋賀県には当時、小児科専門研修プログラムをもつ、こども専門の病院はなく、県外へ出る必要がありましたが、猶予期間を使うことで、選択肢が狭まることはありませんでした。(現在は滋賀医科大学の小児科専門研修プログラムで、県外のこども病院へ研修へ行くことが可能です)

ただ、3年間の猶予期間を県外での研修にフルに使用したことで、産前産後休暇の取得などは義務年限の中では行うことができなくなり、ライフプランの設計は難しいと感じることはありました。

専門研修を県内医師少数地域(=B群)で行うことについて不安はありましたか?
実際に働いてみてどうでしたか?

小児医療に関しては、知事指定病院が地域の中核病院となっており、小児科専門研修で遅れをとることはありません。

知事指定病院で、NICU、一般小児医療、救急医療、小児科の基礎となることを全て学ぶことができます。実際、知事指定病院に勤務をしながら、小児科のサブスぺ研修も同時に始めることができました。滋賀県で小児医療を志す医学生にとって地域枠へ従事することは、小児科のキャリア形成の上では何一つ損はないと思います。

これからの地域枠学生にメッセージをお願いします。

義務年限という縛りを抱えることには漠然とした不安があるかと思いますが、滋賀県はサポートも厚く、医師としての基礎を学ぶ教育環境も申し分ないと思います。私は、学生時代に滋賀県から、医師修学資金を貸与して頂いたことで、何かと費用のかさむ教科書や国試対策代、部活動をはじめ、日々の学生生活を人並みに送ることができました。その恩を、生まれ育った地元滋賀で、医療として還元できたことを非常に嬉しく思っています。みなさんも様々な事情を抱えていることと思いますが、案外どんなことも何とかなるものです。まずは学生生活を精一杯楽しんで下さい。

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