湖南病院

1980年10月に開院した私立の精神科病院です。地域に開かれた精神科医療を展開してきました。開院当初から学校、企業の精神保健にも関与。訪問看護もいち早く取り入れ、デイケア、グループホームの開設など地域での支援体制も整えてきました。2000年3月には病院を新築移転し、精神科における救急にも十分対応できる施設としました。2001年4月には地域生活支援センター、生活訓練施設も開設し、地域での生活支援の幅を広げています。事例によっては公的な機関、訪問看護ステーション、作業所等関係諸機関と連携してサポートを行っています。

2013年3月には隔離室・個室の全面改修を行いました。隔離室は患者さんの安全に配慮すると同時に、可能な限り快適性、プライバシー、尊厳を保てる構造・仕様とし、短時間での質の高い医療を提供するため、快適な空間となるよう配慮したものになっています。

また、新医師臨床研修医制度の発足当初から、当院はこの制度に協力しており、積極的に初期研修医を受け入れてきました。精神科の臨床医を育てる制度も整ってきています。当院には精神科の研修に必要なあらゆる疾患の患者さんが受診してこられます。受診者の年齢も、思春期から高齢の方まであらゆる年代にわたっています。

精神保健指定医や専門医の取得の必要な症例も、当院のみでそろえることが可能です。さらに当院は医療観察法における指定通院医療機関でもあり、司法領域についての研修も行うことができます。

「安心して利用できる精神科医療の提供」が当院の理念です。この理念のもと、患者さんとの治療関係を重視し、困ったときにいつでも助けを求めることができること、その困りごとを現実的な解決に結びつけ、安心・安全な生活を早期に取り戻すことが当院の診療方針です。

もともと当院はソーシャルワークを得意とする病院であり、地域とのネットワークも充実しています。この強みを活かし、地域の社会資源の利用を提案しながら、非自発入院を繰り返すことなく、安定した生活が維持できるよう支援していきたいと考えています。